いま、韓国の美容整形界で頻繁に聞くキーワードが「ホパゴリ(허파고리)」です。
単なるダイエットではありません。ウエストを削り、骨盤を強調することで、ドラマチックなSラインをつくる施術。その広まりの背景には、女優のチョン・ジョンソのスタイル変化もあるといわれています。2026年現在も、検索数と相談件数は高水準を維持しています。
「ホパゴリ」の定義:ウエストを削り、骨盤を盛る
「ホパゴリ」とは、
「ホ(허)」: 허리는 잘록하게 파고(ウエストは細く削り)
「ゴリ(고리)」: 골반은 리얼 볼륨 업(骨盤はリアルにボリュームアップ)
を組み合わせた造語です。
文字通り、くびれと丸みのコントラストを強調する施術を指します。
基本の術式は、腹部や腰まわり、いわゆるラブハンドルの脂肪を吸引し、その脂肪を精製してヒップ横のくぼみ、いわゆるヒップディップ部分へ移植するというもの。吸引と移植を同時に行う“複合型”のボディデザインです。
もともとは韓国の肥満治療専門病院365mcの商標プログラム名でしたが、現在は「脂肪吸引+骨盤移植」を指す一般名称のように使われています。
脂肪移植 vs 骨盤フィラー(ヒアルロン酸):どっちが正解?
ホパゴリのようなラインを作る方法は、大きく分けて2つあります。
ひとつは自分の脂肪を使う脂肪移植。もうひとつはヒアルロン酸を注入する骨盤フィラーです。
脂肪移植は、自分の脂肪を吸引して再利用する方法。生着、つまり体に定着すれば効果は長期的とされます。さらにお腹が細くなるという“副次的な変化”も期待できます。ただしダウンタイムは約1か月。圧迫着の着用や運動制限が必要になります。費用の目安は300万〜800万ウォン前後と幅があります。
一方、骨盤フィラーは大容量のヒアルロン酸を注入する方法。切開は不要で、施術時間も短く、当日から日常生活に戻れるケースが多いとされています。痩せ型で脂肪を採取できない人にも選択肢があるのが特徴。ただしヒアルロン酸は時間とともに体内に吸収されるため、持続は1〜2年ほど。量が多い分、総額が高くなりやすい傾向があります。
どちらが正解かは一概には言えません。体型、予算、ライフスタイルによって向き不向きは変わります。
韓国現地で語られるリスク
劇的な変化が期待できる一方で、リスクも現実的です。
韓国の美容医療情報アプリカンナムオンニなどの口コミでは、仕上がりや副作用について具体的な声が共有されています。
脂肪移植の場合、移植した脂肪の約半分は体内に吸収されるといわれます。最終的な生着率が仕上がりを左右するため、1〜2か月後まで完成形は分かりません。脂肪が硬くなる“石灰化”や、吸引部位の凹凸が問題になるケースも報告されています。
フィラーでは、高容量注入ゆえのリスクが指摘されています。重力で素材が移動する可能性や、まれに血管を圧迫する重篤な副作用もゼロではないと専門家は注意を促しています。
メリットとデメリットは、常に表裏一体です。
チョン・ジョンソの「疑惑」が市場に与えた影響
チョン・ジョンソのスタイルが話題になるたび、整形外科のカウンセリング室ではある現象が起きているといわれます。
「この骨盤になりたい」と、始球式やパリ・ファッションウィークでの写真を持参する人が増えているというのです。
彼女の変化については、「脂肪移植の成功例では」という推測と、「徹底したトレーニングの成果では」という見方が拮抗しています。もちろん、本人が公表している事実はありません。あくまで外野の憶測です。
それでも、この議論そのものが「ホパゴリ」という言葉を拡散させ、市場の関心を押し上げたのは確かでしょう。
現在の韓国ボディトレンド
かつては極端な細さが理想とされた韓国ですが、2026年現在は「くびれ+骨盤ボリューム」というコントラストのあるSラインが主流です。
運動だけでは変えにくい骨格の印象を、医療で補正するという選択肢は、確実に一般化しました。ホパゴリはその象徴ともいえる存在です。
ただし、劇的な変化の裏にはコストとリスクが伴います。脂肪移植かフィラーか――選択肢は増えましたが、判断には十分な情報と冷静さが不可欠です。
トレンドに流されるのではなく、自分にとって本当に必要かどうか。
それを見極める視点こそ、いま最も求められているのかもしれません。